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自分でできることの幸せ

 今回ご紹介するばあちゃんは、大阪在住の房江さん(仮)です!前回のコラムでもご紹介させていただいた「リハビリビューティー」のイベントに参加されていました!リハビリビューティーとは、高齢者や障がい者のリハビリに美容の動作を取り入れる新しい方法で、スキンケアやヘアケアを通じて脳や体の機能を向上させ、心身のケアと生活の質の向上を目指すものです!リハビリビューティーは、①洗顔・パックのスキンケア、②メイク、③写真撮影という流れで実施しています。洗顔やパックの効果的な方法を、参加者にお伝えしつつ、ご自身で実践していただきます。メイクは担当のセラピストがご本人へのヒアリングなどを通して、その人にあったメイクを提供します。

リハビリビューティーでヒアリングを受けるばあちゃん

 房江さん(仮)は最初、かなり不安な様子でした。「体が動きにくーなって、化粧もろくにせんのに、自分でできるんかなあー」とネガティブな発言が多い様子でした。房江さん(仮)は、普段から洗顔まではご自身でされていますが、化粧水以降のスキンケアは全くされていませんでした。何十年かぶりのスキンケアやメイクをご自身の手で行うことに対し、最初は「やっぱりお願いしようかな、自信がないんよー」などの発言が見られていました。そこで、ご自身ができる動作工程をリハビリ職が評価し、少しずつご自身でできる工程を行っていただくことで、房江さん(仮)は「なんかまだ自分でできることもあるんやねー」とポジティブな発言が増えていきました。写真撮影後、写真をお見せすることで「なんか外に出たくなったねー!」とよりポジティブな行動変容まで起こすことができました。

リハビリビューティーを体験して笑顔になるばあちゃん

 これは「自分で行う」という工程を大切にしているからこその反応だと思います。人は自分でできることが減るにつれ自尊心が低下していきます。自尊心の低下は、今や人において最大の社会課題とも言えます。人が楽しく過ごすために1番大切なのは、「自分で行う」という作業工程です。「やってあげる」だけが全てではなく、「自立支援」こそ人が人である証なのです。

 

條 晋太朗|シニアフォトクリエイター
徳島県出身、兵庫県在住。作業療法士として医療介護に従事の傍ら、2020年に認知症関連の任意団体を設立。2023年「老いを楽しめる社会の創造」
ばあちゃん新聞編集部

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